『教行信証』の基礎講座
B6判
358頁
蓬茨祖運 著
978-4-8341-0023-5
1,650円(税込)
著者・蓬茨祖運(ほうしそうん)氏は親鸞聖人の主著『教行信証』について「われわれにとって真実の道しるべとなる言葉が、一つの身体の組織のようなかたちをとって集められております」と語る。本書ではその『教行信証』を「真実の教」「真実の行」「真実の信」「真実の証」の四講に分けて概説する。
『教行信証』を通して、真宗とは何かということを概説した講義録。各章ごとに重要語句の後註を掲載。長年読み継がれたロングセラー。
目次
真実の教
第一章
真宗を学ぶ/真宗とは何か/内を見る/釈尊の教え/偽と仮と真
第二章
仏と衆生/仏陀の名/大無量寿経/仏の説法
第三章
わが身のうえに/真宗の教相/二種の回向/大経の大意
第四章
自力ということ/如来の本願/仏を念ずる/如来と私/教と行
真実の行
第一章
真実とは/往相回向/行ということ/聖道の行
第二章
諸仏の教え/ほとけの名/五十三仏の伝統と法蔵菩薩/諸仏称名の願
第三章
大悲のこころ/因果の道理/行の問題/六字釈
第四章
言南無者/帰命/安心
真実の信
第一章
行を信じる/合理・不合理・信心/正しい信仰/自身の生活の中に/往生浄土の因
第二章
自分の願望を知る/名義相応/空想・理想・本願/信じるということ
第三章
本願結実の時/浄土門と聖道門/仏の名号をたもつ/まことの世界人/故郷への道標
第四章
浄土宗の独立とその基礎づけ/三一問答/悪人正機/願文の声/本願招喚の勅命
/自己の稟受/本願成就の信心1―回向―/本願成就の信心2―回心―
真実の証
第一章
「真実証」の意味/正定聚と滅度/如来回向の証/凡夫が仏になる―往生浄土の道―
/報土と化土/往生と転生の区別
第二章
真実の利他/分水嶺/真の仏弟子・仮の仏弟子・偽の仏弟子
/理想としての無上涅槃(自力)と事実としての無上涅槃(他力)/還相回向―その根源としての弥陀の浄土―
/還相回向―その現実における利益としての衆生の本願―
第三章
浄土門建立の意義/十方衆生を僧伽とするもの/光・寿無量の本願/化身土―仏の教化の歴史=わが身の歴史―
/転入/邪偽の批判―懺悔=讃嘆―