ゐなかの人々と親鸞(伝道ブックス57)
新書判
112頁
松野純孝 著
978-4-8341-0365-6
275円(税込)
本書は、2006年真宗本廟報恩講期間中に開催された高倉会館親鸞聖人讃仰講演会での松野純孝氏による講演を基調とし、同氏に加筆いただいた講義録。
御流罪の地越後での親鸞聖人の生活を、妻・恵信尼公が書き残された「恵信尼消息」など当時の歴史資料などをとおして紹介するとともに、親鸞聖人のご生涯のなかで、越後の「ゐなかの人々」との生活がどのような意味を持っていたのかということがわかりやすく説かれている。
親鸞聖人は、法然上人から授かった、ただ念仏して往生をとげる本願念仏の教えを、どのようにゐなかの人々に伝えようとしたのか。厳しい生活環境の中、生きる力として念仏の教えにうなづかれていったお同行の姿が、深く深く偲ばれる一著。
目次
親鸞流罪―承元の法難
「恵信尼文書」の中の親鸞
恵信の夢
恵信と親鸞との対話
親鸞、三部経千部読誦
恵信は親鸞の最初の弟子
念仏とは何か
親鸞の与えた本尊
善導の本願加減の文
親鸞の独創―十字名号本尊
本尊はまたお聖教
十字名号本尊の成立について
法然の肖像から偲ばれること
ゐなかの人々への和讃
信心は一切衆生に埋め込まれている
ゐなかの人々が読めるような親鸞の心遣い
ゐなかの人々
恵信、親鸞の「顔」
「どんごろ」で生きる
真宗の修行―ゐなかの人々と同位になる―
あとがき