真宗を学ぶ 同朋選書26
B6判
288頁
平野 修 著
978-4-8341-0312-9
1,320円(税込)
親鸞聖人が著された『愚禿鈔』を手がかりに、南無阿弥陀仏とは何か、念仏とは何かということを講義された、真宗の入門書。巻末に著者の自筆原稿「溝にかかる橋」を収載。
目次
講義一 真宗を学ぶ
はじめに/念仏に自身が持てない/『選択集』の背景/『愚禿鈔』という書物/
念仏の仏教/念仏についての疑問と心得
講義二 真宗の行・証
竪と横・超と出/仏教は行・証/南無阿弥陀仏と浄土三部経/善導の六字釈/
南無阿弥陀仏に行証あり/彼岸と浄土/功徳荘厳ということ/真実功徳/竪超・竪出と横超・横出
講義三 念仏が行
言葉を確かめる/「助かる」ということ/行・証の問題点/至誠心・深心・回向発願心/
『観経』の三心・『大経』の三心/善導が明らかにした問題/常・楽・我・浄のつもり/
念仏が行という意味/変わらないまま超える
講義四 他力の念仏
プラス・マイナスの人生観を問う/法然・親鸞・蓮如の勧めた念仏/元気あふれる念仏者たち/
はからずも他力/自力の正体/自力の念仏/回心ということ/本願他力の意趣
講義五 自力の心をひるがえす
自力の反対が他力か/弥陀の本願/自力の心をひるがえす/生死の苦/
煩悩具足のわれら/いずれの行もおよびがたき身/真実報土の往生
講義六 他力の中の自力
他力とは何か/自力の立場での他力/なぜ念仏なのか/自力は流転やむことなし/
「私」と言いはじめて/「罪福信」という問題
講義七 真宗の信心
真宗の要は信心/同朋会運動の中で/信心同一ということ/如来よりたまわる信心/
「私」を成り立たせているもの/真宗が教えたこと
講義八 念仏の信
仏を念ずるということ/観仏と念仏の問題/問ただされる自分自身/
念仏の信で成り立つ自分/何のために生きているのか/信心からの自己実現
溝にかかる橋(自筆原稿)
あとがき