真宗文庫 浄土真宗の教え―真実の教・行・信・証―
文庫判
268頁
宮城 顗 著
978-4-8341-0584-1
825円(税込)
親鸞聖人が、生涯をかけて推敲を重ねた主著であり、浄土真宗の根本聖典である『教行信証』(『顕浄土真実教行証文類』)をやさしくひもとく。
真理が事実としてはたらく“ほんとうの教え”をたずね、私たちの生き方を問い直す一冊。
目次
真実の教
一 真宗の教えとは/二 思いに生きる私たち/三 「さわり」によって破られる思い/四 いのちの営み/五 動詞で表現される世界/六 亡くなって初めて遇える親/七 喜んで死んでいける道/八 「現世の利益」と「現生の利益」
真実の行
一 教信行証ではなく教行信証/二 「名利」という問題/三 念仏の歴史/四 願も行もそなわっている名/五 名にまでなった仏さま/六 人間としての感覚/七 感覚を呼び覚ます念仏
真実の信
一 信心とは/二 信心、それこそが救い/三 法を閉ざし、自分を見失う/四 なんでもわかっているつもりの私/五 「いのち」を見失った現代/六 如来の心を生きる生活
真実の証
一 未来によって人は決まる/二 私のあり方を悲しむ如来/三 救われるはずない私・すでに救われている私/四 人間が人間として生きる道/五 「真智は無知なり」/六 分別に生きる私/七 喜・悟・信の三忍/八 確かな世界をたまわる
真実の浄土(真仏土)
一 仏教は来世を問わない/二 願いの世界/三 いのちで感じ取る世界/四 共に生きる/五 穢土を離れて浄土はない/六 はたらきかけてくる浄土
方便の浄土(化身土)
一 方便とは/二 仮令の誓願と果遂の誓い/三 自分のあり方を知る/四 濁世の群萌としての私/五 自己満足の世界/六 悲しむ心を呼び覚ます
著者プロフィール
宮城 顗(みやぎ・しずか)
1931(昭和6)年、京都市に生まれる。
大谷大学文学部卒業。元真宗教学研究所所長。真宗大谷派本福寺前住職。九州大谷短期大学名誉教授。2008年11月21日逝去。
著書に、『生まれながらの願い』、『宗祖聖人 親鸞‐生涯とその教え』(上・下)、『真宗の基礎』、『真宗の本尊』、『生と死』、『人と生まれて』、『仏道に生きる』、『本願に生きる』、『和讃に学ぶ―浄土和讃・高僧和讃・正像末和讃』(全3巻)、『地獄と極楽』、法話CD『汝、起ちて更に衣服を整うべし』(以上、東本願寺出版)等多数。