親鸞讃歌
四六判
270頁
寺川俊昭 著
978-4-8341-0384-7
1,980円(税込)
大谷大学名誉教授の寺川俊昭氏の書き下ろし。
歴史研究書でも思想研究書でもない、新しい親鸞聖人のものがたり。
著者・寺川氏が、一人の人間として讃仰の思いをもって親鸞聖人に向かい、その生涯の歩みにしたがって感応のままに親鸞聖人を尋ね、表白した一冊。
目次
第一章 親鸞聖人が生きた時代
一、鎌倉時代ー日本の変革期
1 武家の台頭
2 アジア世界の変動
3 『大無量寿教』の伝統
4 インド仏教の衰亡
二、日本仏教の改革者
1 開拓者・法然上人
2 「ただ念仏」の選び取り
3 念仏に救われるものの凝視
三、法然上人の仏教運動への弾圧
1 専修念仏の共同体の形成
2 法難を招いたもの
3 元久の警告
4 承元の法難
5 嘉禄の法難
第二章 親鸞聖人の誕生
一、親鸞聖人の人間像
1 聖人の二つの絵像
2 聖人の人間像を表す三つの言葉
3 教信沙弥の定
4 某閉眼せば、賀茂河に棄てよ
5 一人いて喜ばば二人と思うべし
二、親鸞聖人の誕生
1 親鸞聖人の生いたち
2 比叡山の親鸞聖人
3 法然上人の修学
4 堂僧をつとめる聖人
第三章 念仏する仏者に
一、六角堂での参籠
1 後世を祈る
2 参籠する聖人
3 観音菩薩の夢告
二、吉水入室
1 法然上人に遇う
2 親鸞聖人の回心
3 信心一異の諍論
4 『選択集』の書写
5 承元の法難
第四章 流罪と関東行化
一、愚禿釈親鸞の名のり
1 愚癡の法然房にあらためて遇う
2 妻帯
3 親鸞の名のり
二、同朋の共同体の形成
1 関東への移住
2 教化する親鸞聖人
3 同朋の共同体
4 教団形成の志願
5 神祇不拝と冥衆護持
第五章 浄土真宗の開顕
一、『教行信証』を書く
1 嘉禄の法難
2 仏教の現状への悲歎
3 著作する親鸞聖人
二、『教行信証』の大綱
1 真宗開顕の根本論
2 真実の仏道
3 真実教の開顕
4 真実行の開顕
5 真実証の開顕
6 二種回向にたまわる仏道
三、「いなかのひとびと」に宛てて
1 和讃
2 文意
四、入滅
1 浄土に還帰せしめけり
2 頭北面西右脇に臥して
親鸞聖人年譜
あとがき