還るところはみなひとつ―癌の身を生きる(伝道ブックス26)
新書判
88頁
鈴木 章子 著
978-4-8341-0505-6
275円(税込)
乳がんを患った著者・鈴木章子(あやこ)さんが、死と真向かう状況のなかで、家族とのふれあいをとおして出遇った念仏の教えを語る。遺しゆく家族を案じながら、どんなにがんばってもできないことがある、すべての地力は他力に支えられてあると気づく。そして「還るところはみなひとつ」であるといただいていく。
鈴木章子さんは、この講話の2か月後に47歳で亡くなられる。本書は、1988(昭和63)年10月、「私の気づかされた世界」と題して話された講話をとりまとめたもの。 長年読み継がれてきたロングセラー。
目次
一、乳癌との出会い
体に折れるような激痛/〝私は生きていたのだ〟/三年目の検診で再入院
二、初めて聞こえた子どもらの声
家を出る時大わらわ/癌転移――上葉部肺の切除/がんばってもできないことがある/癌をひきうけるすがたを子どもの心に
三、還るところはみなひとつ
病院は章子への「今現在説法」の場/お念仏の中で――里の父母の死/如来さまのはげまし/大きなお方にお預けした/
母の私への子守り歌/仏さまのビンタ――「章子、目覚めよ」
あとがき